パソコンのパスワードを忘れてしまうと、リカバリーなどで初期化するしか方法が無くなってしまい、HDDに保存された各種データを泣く泣く諦めたという経験を持つ人も少なくないでしょう。しかし、実はちょっとした(?)操作でパスワードの再設定ができます。
概要
パスワードを忘れてしまったパソコンに対して、強制的にパスワードを再設定することでログインを可能にすることができます。
パスワードを再設定するためには、ロック画面上でコマンドプロンプトを起動する必要がありますが、Windows 10のロック画面にはあるプログラムが実行されるボタンが用意されているので「このボタンをクリックすることでコマンドプロンプトが起動する」ように改造すれば、本来であればロック画面で起動できないコマンドプロンプトを起動することができるようになります。
ちなみに、他人のパソコンに対して許可なくログオン(サインイン)する行為は犯罪となります。また、すべて自己責任で操作し何がおきても一切の責任は負いません。
操作の手順
OSのシステムファイルを書き換えるため、OS管理外からファイルを改変できる環境が必要です。対象のパソコンと別のパソコンが1台あればHDDケースなどを使用して操作します。
システムファイルの改変
- ロック画面から起動できる本来のアプリケーション “Utilman.exe” を別名『Utilman.exe.bak』などにリネームします。
C:\Windows\System32\Utilman.exe
ファイルパスは対象のパソコンのパスであり、ドライブレター(C:\)は環境によって異なります。操作する側のパソコンでは無いので注意してください。 - 次にコマンドプロンプトを『Utilman.exe』にリネームし、ロック画面でから起動できるようにします。
C:\Windows\System32\cmd.exe
ファイルパスは対象のパソコンのパスであり、ドライブレター(C:\)は環境によって異なります。操作する側のパソコンでは無いので注意してください。
コマンドプロンプトの起動
パスワードを変更する
パスワードを変更する方法は色々とあり「Administratorでログインできるようにする」または「ユーザーのパスワードを変更する」など、兎にも角にも対象のパソコンへログインできるようにすれば、あとは通常通りにログインして操作が可能になります。
Administratorを有効にする
- ロック画面に表示したコマンドプロンプトに対して、以下のコマンドを入力します。
C:¥Windows¥System32> net user Administrator /active:yes コマンドは正常に終了しました。 C:¥Windows¥System32> net user Administrator (新しいパスワード) コマンドは正常に終了しました。
- 有効になった “Administrator” でログインし、既存ユーザーのパスワードの変更や新規ユーザーの作成を行います。
Administratorを有効にするやり方は以上です。
ユーザーのパスワードを変更する
- ロック画面に表示したコマンドプロンプトに対して、以下のコマンドを入力します。
C:¥Windows¥System32> net user (ユーザー名) (新しいパスワード)
- 変更後のパスワードでログインします。
ユーザーのパスワードを変更するやり方は以上です。
無事にログインすることができたら、今後に同じことが無いよう何よりも先に “パスワードリセットディスク” を作成しておくと良いでしょう。パスワードリセットディスクがあれば、正攻法の手段でパスワードを再設定することができるようになります。