意外と使われているのに読み方が解りにくいローマ数字ですが「数字が存在しない」と考えると “読み方” や “書き方” を覚えることができます。特に『IV』と『VI』は「どっちが4でどっちが6か?」や「9は?」と言ったことも、すぐにわかるようになります。
ローマ数字を作ってみる
もし仮に『数字』が存在しない場合、物をカウントするにはどうすればよいでしょうか?
カウントする
- 物をカウントするとき、カウントの印として線『I』を引いていきます。
カウント 1 2 3 4 – 印 I I I I – - カウントが “5” まできたら、区切りが解りやすいよう別の記号『V』を使います。
カウント 4 5 – – – 印 I V – – – - 6からはまた線『I』を引いていきます。
カウント 5 6 7 8 9 印 V I I I I - カウントが “10” は、2回目の “5” であるため “V” を二つ重ねた別の記号『X』を使います。
カウント 9 10 – – – 印 I X – – – - 11からは、また線『I』を引いていきます。
カウント 10 11 12 13 14 印 X I I I I
このように繰り返せば、間違えるリスクを低くして物をカウントすることができるでしょう。
実際に紙に書いてみると解りやすいです。
例:I I I I V I I I I X I
例:I I I I V I I I I X I
数字を表現する
『I』『V』『X』を使ったカウント方法ですが、これらを使えば数字を表現することができます。
1から3
『I』の数で1から3を表現することができます。
I | I | I | 1 | I | 2 | II | 3 | III |
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4から6
『V』を基準として「5より1小さい “4”」、「5より1大きい “6”」と考えると表現することができます。
I | V | I | 4 | IV | 5 | V | 6 | VI |
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7から8
『VI』を使って “1から3” のルールで表現することができます。
V | I | I | I | 6 | VI | 7 | VII | 8 | VIII |
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9から18
『X』を基準として “4から6” の時ど同様の理屈で表現することが可能です。
I | X | I | 9 | IX | 10 | X | 11 | XI |
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あとは『XI』を使って、これまでのルールをもとに繰り返すことで表現することが可能です。
このようにすると “IV” は「5の1つ前だから4である」と言うのがすぐに判断できるようになります。
19以降を表現するには?
数字の “20” をローマ数字で表すと『XX』となり、同じように “30” は『XXX』となります。すると “40” は「50よりも10小さい」となるので、50を表す記号『L』を使って “XL” と表現されます。
このように、ローマ数字は “5” を区切りとして別の記号が使われており、これを覚えておけば大きな数でも読み書きできるようになります。
数 | 1 | 5 | 10 | 50 | 100 | 500 | 1000 | 記号 | I | V | X | L | C | D | M |
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例えば、ローマ数字で “MMXVI” は1000(M)+1000(M)+10(X)+6(VI)なので『2016』となります。
ちなみに、ローマ数字には “0(ゼロ・零)” を表す記号はありません。